Clásicos japoneses con furigana
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おひめさまとこじきのおんな
お姫さまと乞食の女
小川 未明
Lee お姫さまと乞食の女 (おひめさまとこじきのおんな) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 7692 caracteres · 16 pantallas
「いまごろ、お姫さまは、どうなさっていられるだろう。早く帰ってきてくださればいい。」と、明け暮れ思っていました。
女の乞食は、ふたたび、気ままな体になって、花の咲く野原や、海の見える街道や、若草の茂る小山のふもとなどを、旅したくなったのであります。
女は、柱にかかっている小鳥に目をとめました。その小鳥は、お姫さまがかわいがっていられた美しい小鳥でありました。小鳥は、かごの中でじっとして考えています。女は、顔をかごのそばに近寄せました。
「小鳥や、おまえも産まれたふるさとが恋しいだろう。さあ、わたしが、いまおまえを自由にしてあげるから、早く飛んでおゆき。」と、女はいいました。
そして、女は、お姫さまの大事にしていられた小鳥を、放してやりました。赤と、緑と、青の羽色をした美しい小鳥は、いい声でないて、お城の上を舞っていましたが、やがて雲をかすめてはるかに、どこへとなく飛び去ってしまったのであります。
お姫さまは、足にまかせて、いっても、いっても、はてしのない遠くへといってしまって、帰ろうと思っても、そこがどこやらまったくわからなくなってしまったのです。