Clásicos japoneses con furigana
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へちまのみず
へちまの水
小川 未明
Lee へちまの水 (へちまのみず) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 2190 caracteres · 5 pantallas
「おまえ、体がだいじょうぶ? どうしても町へいって働く気なの。」と、姉は、心配しました。
しかし、少年は、元気でした。非常時国家のために、りっぱに少年工の働きをしようと決心していたのです。
「だいじょうぶだよ。」
へちまの芽が出て、銀色のなよなよとしたつるが、姉の立てた棒にはい上るころには、正雄は、町の工場で、機械のそばに立って、働いていました。
彼女は、弟の身の上を案じました。あまり強いほうではないが、これから世の中の荒波にもまれていけるだろうかと、へちまのつるを見るたびに思われるのでした。そして、米のとぎ汁や、魚を洗った水などを、へちまの根もとにかけてやりました。
ある日、とよ子は、へちまを見てびっくりしました。棒から、いつのまにかつるは、からたちの木に登っていました。鋭い刺のある枝を平気で、思うかってのままに、ほうぼうへそのつるを拡げていたからです。
「あら、えらい勢いなのね。」
彼女は、これを見て、にっこりしました。弟だって、なにも案ずることがないと、気強く感じられたのでした。
盛夏のころには、へちまは、まったくからたちを征服して、電燈線にまで、手を伸ばしていました。