Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

キャラコさん

キャラコさん

久生 十蘭

Lee キャラコさん de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 32.972 caracteres · 66 pantallas

Aozora Bunko

ルビンシュタイン先生がいつもそうおっしゃるの、と、その友達が話してきかせた。

音楽にすぐれた才能をもち、どの青年よりも謙譲で優雅だったというその保羅さんが、市井の無頼漢のように、床の上に酔いつぶれているのは、あさましいというよりは、なんともいえないはかなさがあった。

(このごろは、もう、ピアノなんかもよしてしまったのにちがいないわ)

食堂のとなりの客間へはいって見ると、楽譜を取り散らした隅のほうの床の上に、ピアノが置かれてあった痕がはっきりと残っていた。そこに、三オクターヴほどの、ミシンのような恰好をしたオルガンがすえられてあって、反りかえった鍵盤の上に、曇り日の朝日が、ぼんやりした薄い陽だまりをつくっている。

キャラコさんは、踏板を踏んで、そっと鍵盤を押してみた。

オルガンは、ぶう、と気のめいるような陰気なうめき声をあげた。その音は、食堂で酔いつぶれている保羅さんの寝息といっしょになって、なんともいえぬ佗びしい階音をつくる。

キャラコさんは、説明しがたい深い憂愁の情にとらえられた。心は重く沈み、強い孤独の感じが襲いかかった。レエヌさんが、『不幸なあたしたち兄妹』