Clásicos japoneses con furigana
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『ぐうぞうさいこう』じょげん
ゼエレン・キェルケゴオル
和辻 哲郎
Lee ゼエレン・キェルケゴオル (『ぐうぞうさいこう』じょげん) de 和辻 哲郎 (わつじてつろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 101.567 caracteres · 212 pantallas
という案外な感に打たれはしなかったか、自分の嘲笑や皮肉をそう深い意味に取られては困ると思いはしなかったか。そうして、そういう冷やかな態度を取らなければ満足の出来ない自分を密かに悲しみはしなかったか。
自分の内には、永い間、押えつけているものと押えつけられている者との間の争闘があった。苦痛が絶えず心を噛んでいた。この苦痛は主我の思想によって転機に逢会するまで常に心を刺していたのであるが、転機とともに一時姿を隠した。自分はそれによって大いなる統一を得たつもりであった。しかしやがてまた苦痛は始まった。そうしてそれが追々強まって行くとともに、ちょうど夜明けのように、また新らしい転機が迫って来た。
最初の光は、自己の価値が問題になったことである。偉大なる人が何故に偉大であるかという事も追々に解って来た。いかに自分が矮小であるかということもそれに従って明らかになって来た。それによって自分の運命に対する信頼の念はいささかも減じないが、本当の自分というものがこれまで考えていた自分のようなものでないことは確かになった。これまでの自分は真実の自己の殻であり表面である。