Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

いっぽんのぎんのはり

一本の銀の針

小川 未明

Lee 一本の銀の針 (いっぽんのぎんのはり) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 4687 caracteres · 10 pantallas

Aozora Bunko

おじいさんは、大事なせがれが海で死んでから、どうしても孫を船乗りにさせようとは思いませんでした。

「海の王さま」と、おじいさんが、みんなからいわれたということを聞くと、兄は、どうかして自分も船乗りの名人になりたいものだと考えたのです。

「僕は、どうしてもおじいさんにお願いして、船乗りにしてもらいたい。」と、兄は、妹に向かっていいました。

「兄さんが、海へいってしまわれたら、私はどんなに寂しいかしれない。」と、妹は、はや涙ぐんで答えました。

妹に対して、やさしかった兄は、なぐさめるように、

「あの遠い海のあちらには、不思議な島があって、そこへゆけば、いろいろの珍しいものがあるというから、それをお土産に持ってきてあげよう。」といいました。

妹は、おじいさんからも、その不思議な島の話を聞いていました。海の中にすんでいる獣の牙や、金色をした鳥の卵や、香水の取れる草や、夜になるといい声を出して、唄をうたう貝などがあるということを聞いていましたから、

「兄さん、私に、金色の鳥の卵と、夜になると唄を歌う貝を、お土産にかならず持ってきてください。」と頼みました。

金色の卵は、鶏にあたためさして、美しい鳥にかえさせようと思ったからです。