Clásicos japoneses con furigana
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みっつのなぜ
三つのなぜ
Lee 三つのなぜ (みっつのなぜ) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 2862 caracteres · 6 pantallas
タルシシの船や、ヒラムの船は三年に一度金銀や象牙や猿や孔雀を運んで来た。が、ソロモンの使者の駱駝はエルサレムを囲んだ丘陵や沙漠を一度もシバの国へ向ったことはなかった。
ソロモンはきょうも宮殿の奥にたった一人坐っていた。ソロモンの心は寂しかった。モアブ人、アンモニ人、エドミ人、シドン人、ヘテ人等の妃たちも彼の心を慰めなかった。彼は生涯に一度会ったシバの女王のことを考えていた。
シバの女王は美人ではなかった。のみならず彼よりも年をとっていた。しかし珍しい才女だった。ソロモンはかの女と問答をするたびに彼の心の飛躍するのを感じた。それはどういう魔術師と星占いの秘密を論じ合う時でも感じたことのない喜びだった。彼は二度でも三度でも、――或は一生の間でもあの威厳のあるシバの女王と話していたいのに違いなかった。
けれどもソロモンは同時に又シバの女王を恐れていた。それはかの女に会っている間は彼の智慧を失うからだった。少くとも彼の誇っていたものは彼の智慧かかの女の智慧か見分けのつかなくなるためだった。ソロモンはモアブ人、アンモニ人、エドミ人、シドン人、ヘテ人等の妃たちを蓄えていた。