Clásicos japoneses con furigana
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みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
Lee 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 113.637 caracteres · 224 pantallas
そこを今朝は運悪くお父さんに見付けられたのです。
「これはなんだ。」
だしぬけにその本を取り上げられてしまったので、お近さんはもう何うすることも出来ない。しかし「春色梅ごよみ」という外題を見ただけでは、お父さんにもその内容は一向わからないのですから、お近さんも何とか頓智をめぐらして、巧く誤魔かしたいと思ったのですが、困ったことには本文ばかりでなく、男や女の插絵が這入っている。それをみただけでも大抵は想像が付く筈です。お近さんも返事に支えておど/\していると、高松さんは娘の襟髪をつかみました。
「怪しからん奴だ。こんなものを何うして持っている。さあ、来い。」
内へ引摺って来て、高松さんは厳重に吟味をはじめました。お近さんは強情に黙っていたが、それでお父さんが免す筈がない。弟の勘次郎を呼んで、姉の葛籠をあらためて見ろという。もう斯うなっては運の尽きで、お近さんの秘密はみな暴露してしまいました。なにしろその写本があわせて十二冊もあるので、高松さんも一時は呆れるばかりでしたが、やがて両の拳を握りつめながら、むすめの顔を睨みつけました。
「いや、これで判った。三島の屋敷から不意に暇を出されたのも、こういう不埓があるからだ。