Clásicos japoneses con furigana
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りこんについて
与謝野晶子評論集
与謝野 晶子
Lee 与謝野晶子評論集 (りこんについて) de 与謝野 晶子 (よさのあきこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 50.402 caracteres · 100 pantallas
親たちも家になくてならぬ娘であるから、自分が結婚を望む気振もないのを善い事にして格別勧めようともしなかった。そうして自分は出来るだけ従順に働いて、忙しい家業に心を尽していた。空想の別世界にも住んでいるが、現実の常識生活にも一点の批を打たれないようにしようというのが自分のその頃の痩我慢であった。父が株券などに手を出して一時は危くなった家産を旧通りに挽回することの出来たのも、大抵自分が十代から二十歳の初へかけての気苦労の結果であった。そういう一家の危機を外に学んでいる兄や妹に今日が日までも一切知らせずに済すことが出来たのであった。
自分の処女時代は右のようにして終った。思いも寄らぬ偶然な事から一人の男と相知るに到って自分の性情は不思議なほど激変した。自分は初めて現実的な恋愛の感情が我身を焦すのを覚えた。その男と終に結婚した。自分の齢は二十四であった。
恋をし結婚をして以後の自分の観る世界は処女の時に比べて非常に濶い快活なものとなった。娘の頃の自分の心持には僻んだり、偏したり、暗かったりした事の多かったのに気が附いた。結婚をせねば領解の出来ない事柄の多いことも知った。