Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ちゅうごくかいきしょうせつしゅう

中国怪奇小説集

岡本 綺堂

Lee 中国怪奇小説集 (ちゅうごくかいきしょうせつしゅう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 179.458 caracteres · 363 pantallas

Aozora Bunko

距離が遠いのでよく判らないが、あるいは海賊か、あるいは異国の兵かと、舟びとを呼んでたずねると、かれらは手をふって、なんにも言うなと制した。見れば、その顔色が甚だおだやかでない。

どうした事かと疑い惑っていると、舟びとの一人はやがて髪をふり乱して刀を持って、篷のうしろに出たかと思うと、自分の舌を傷つけてその血を海のなかへしたたらした。

「口を利いてはいけません。眼を瞑じておいでなさい」と、舟びとは注意した。

その通りにしていると、ふた時ほども過ぎた後に、舟びとらはたちまち喜びの声をあげた。

「御安心なさい。みんな助かりました」

なにが何だかちっとも判らないので、使いは舟びとにその子細をただすと、かれらは初めて説明した。

「けさから見たのは鰌魚の大きいので、紅い旗のように見えたのは、その鱗や脊鰭でございます。あの魚とこの舟とは十五里も距れているのですが、もしあの魚がからだを一度ゆすぶったら、こんな舟は木の葉のようにくつがえされてしまいます。あの魚は北へのぼり、この舟は南へくだり、たがいに行き違いになりながら、この強い風に幾時間を費したのですから、おそらくかの魚の長さは幾百里というのでございましょう。