Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
『ケプロン・くろだのこうそう』について
中谷宇吉郎集 第八巻
中谷 宇吉郎
Lee 中谷宇吉郎集 第八巻 (『ケプロン・くろだのこうそう』について) de 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 85.890 caracteres · 178 pantallas
嘘をつかないという教育の外に、弱い者をいたわるとか、開拓精神を失わないとか、というような精神的の躾も、よくなされている。これも躾であって、弱い者はいたわるべきだと、修身で教えるのではない。ある日、妻が授業の参観に行っているとき、娘のクラスの中で、身体の弱い子がいて、その子が授業中に居眠りを始めた。そうしたら先生が、唇に指を当てて、シーッと皆に注意をした。そして「メリイは弱いので、居眠りをするのが、一番身体のためによいのです。起こさないように、みんな静かになさい」といった。それで皆もシーンとしたし、先生もそれからは声をおとして、話をつづけたそうである。学校というところは、こういうところなのである。この調子で六年間の訓練を受けたら、たいていの躾は身につくにちがいない。
日本の六三制では、無理に学問を教え込まないという面だけをアメリカから輸入し、肝腎のこれらの精神的な躾の方は伝わらなかったようである。最近の新聞によると、文部省でも、この点を憂慮して、初等教育において、躾の問題を採り上げようとしておられるらしい。しかし当局者の言が新聞に出たところでは、躾という言葉は使いたくない、エチケットという意味だ、というようなことになっていた。