Clásicos japoneses con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lee 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 340.187 caracteres · 666 pantallas
「エエイ黙れッ! このごろの貴様が赤裸々の貴様なら、源十郎はおろか、だれとねんごろになろうとも栄三郎はすこしも驚かぬぞッ! ナ、なんたる……ウヌッ! なんたる淫婦――!」
「ま、待ってくださいッ!」
「姦婦! 妖婦! 毒婦!」
熱涙ぼうだとしてとどめもあえぬ栄三郎は、一つずつ区切ってうめきながら、はふり落ちる泪とともに、哀恋の拳が霰のようにお艶のうえにくだった。
愛する者を、愛するがゆえに打たずにはおかれぬくるしさ……。
よしや振りあげた刹那はいかにいきおいこんでいようとも、その手は、ふりおろす途中に力を失ってお艶の身に触れる時は、おのずから撫でるがごとくであった。
弾き返ったお艶は、栄三郎の手を逃れて柱の根へ飛びさがった。
「何も、あたしをチヤホヤしてくださる方は、鈴川の殿様ばかりとはかぎりません。鍛冶屋の富五郎さんだって、それから当り矢の店へ来てくだすった大店の若旦那やなんか……」
「すべたッ! まだ言うかッ!」
一声おめいた時、栄三郎の手はわれ知らず柄頭にかかっていた。
と見て、お艶は蒼白く笑った。
「ほほほ、このあたしをお斬りになる気でございますか。