Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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にじゅうしのひとみ

二十四の瞳

壺井 栄

Lee 二十四の瞳 (にじゅうしのひとみ) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonés con furigana. JLPT N3. Toca una palabra para ver el significado.

N3 · intermedio · kanji y kana modernos · 113.429 caracteres · 227 pantallas

Aozora Bunko

もう起きあがろうとはしない。やがて、目をつぶったまま、

「だれか、男先生、よんできて。おなご先生が足の骨折って、歩かれんて」

蜂の巣をつついたような大さわぎになった。大きな子供たちがどたばたかけだしていったあとで、女の子はわあわあ泣きだした。まるで半鐘でも鳴りだしたように、村中の人がとびだして、みんなそこへかけつけてきた。まっさきにきた竹一の父親は、うつむいてねている女先生に近よって、砂の上にひざをつき、

「どうしました、先生」

と、のぞきこんだ。しかし、先生は顔をしかめたまま、ものがいえないらしい。子どもたちからきかされて、足のけがだとわかると、少し安心したようすで、

「くじいたんでしょう。どれどれ」

足もとの方にまわり、靴をぬがせにかかると、先生は、うっと声を出してますます顔をしかめた。靴のあとをくっきりとつけて、先生の足くびは、二倍もの太さになったかと思うほどはれていた。血は出ていなかった。

「冷やすと、よかろうがな」

もう大ぜい集まってきている人たちにいうと、徳田吉次のお父つぁんが、いそいでよごれた腰の手ぬぐいを潮水にぬらしてきた。

「いたいんですかい、ひどく?」