Clásicos japoneses con furigana
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ごがつのそら
五月の空
宮本 百合子
Lee 五月の空 (ごがつのそら) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 5361 caracteres · 12 pantallas
自分は、我と我がひろき額、髪を撫でこする。
*
心に興が満ちた時
お前は、何でもするがよい。
絵を描け、強いタッチで、グレコのように、絵を描け。
歌も唱え、
美しきマイ、アイディールをきいて、泣くお前。
静かな月光が地に揺れ、
優しい魂が心を誘い 愛撫する時
愛やよろこびが、手足を動かさずには置かないだろう、
あこがれを追う手、
過ぎて行く影を追う足。
バクストは、それに、衣裳をかくのだ。
*
今日は 何と云う日だ
自分が詩を書き、
一つ二つ 詩を書き
まだあきたらず 三つ四つ
詩を書く。――
妻と云う位置、仕事という繋制
皆自分から とけ去って
此処に 只、一人 裸形の女がある。
歌おうか、踊ろうか
ギリシアの少女のように
何故! 手脚は靭やかに舞わないのか
狭い日本、小さい社会
心は あまりに拡がる。
素朴に 感激を表わそうとする女
裸形の 人間 はなにか。
五月三日
芸術の 真の 畏ろしさ
心に 真実 愛が満ち
信に安らいだ時
私は始めて 物も書ける。
働くことも愉快になる
女中なにか。何!
物が真個に書ける時
私は、うれしく働ける。
生きることの ありがたさ。
何故いつも、斯様にはあらぬか