Clásicos japoneses con furigana
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『いぶせますじせんしゅう』こうき
『井伏鱒二選集』後記
Lee 『井伏鱒二選集』後記 (『いぶせますじせんしゅう』こうき) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 10.132 caracteres · 20 pantallas
れいに依って、発表の年代順に、そうして著者みずからのその作品に対する愛着の程をも考慮し、この巻には以上の如き作品を収録することにした。
気がついてみると、その作品の大部分は、「旅」に於ける収穫のように見受けられるのだ。
第三巻の後記に於て、私は井伏さんと早稲田界隈との因果関係に触れたが、その早稲田界隈に優るとも劣らぬ程のそれこそ「宿命的」と言ってもいいくらいの、縁が、井伏さんの文学と「旅」とにつながっていると言いたい気持にさえなるのである。
人間の一生は、旅である。私なども、女房の傍に居ても、子供と遊んで居ても、恋人と街を歩いていても、それが自分の所謂「ついに」落ち着くことを得ないのであるが、この旅にもまた、旅行上手というものと、旅行下手というものと両者が存するようである。
旅行下手というものは、旅行の第一日に於て、既に旅行をいやになるほど満喫し、二日目は、旅費の殆んど全部を失っていることに気がつき、旅の風景を享楽するどころか、まことに俗な、金銭の心配だけで、へとへとになり、旅行も地獄、這うようにして女房の許に帰り、そうして女房に怒られて居るものである。