Clásicos japoneses con furigana
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にんげんソーセージ
人間腸詰
夢野 久作
Lee 人間腸詰 (にんげんソーセージ) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 21.648 caracteres · 43 pantallas
コンクリートの天井と、床の間が頭の閊える位低い、ダダッ広い部屋になっているんで、ジメジメと濡れたタタキの上には机も、椅子も塵っ端一本散らかっておりません。ただ向うの隅の水銀燈の下に、大きな大理石の臼みたようなものがあって、その中で天井から突出たモートル仕掛けの鉄の棒がガリガリガリガリと廻転しているだけなんです。つまり特別誂えの大きな肉挽器械ですね。博覧会の中で見たことのあるソーセージ製造器械なんです。
しかしスッカリくたびれ切って、物を考える力も何もなくなっていたあっしにはソレが何の意味なんだかサッパリわかりませんでした。……ハテナ……蓄音機屋の地下室が、腸詰工場になっているのか知らん。コンクリの床の上をズルズルと引き摺られながら、その臼の処へ連れて行かれましたが、別に怖くも何ともありませんでした。
けどもカント・デックに首ッ玉を押えられてその臼の中を覗かせられた時には、思わずゾッとして手足を縮めちゃいましたよ。その臼は、もちろん底抜けなんで、その底の抜けた穴の上にステキに大きな肉挽き器械のギザギザの渦巻きが、狼の歯みたいに銀色に光りながらグラグラグラと廻転しているのですから落っこったら最後、何もかもおしまいでさあ。