Clásicos japoneses con furigana
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さっかのみたかがくしゃのぶんがくてきかつどう
作家のみた科学者の文学的活動
宮本 百合子
Lee 作家のみた科学者の文学的活動 (さっかのみたかがくしゃのぶんがくてきかつどう) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 8638 caracteres · 17 pantallas
日本の明治以来の興隆期の文化は、夏目漱石でその頂点に達し同時に漱石の芸術には、今日の日本を予想せしめる顕著な内部的矛盾が示されている。
寺田氏の文化性というものも、日本のその時代の特色を多くもっていると思う。社会的な境遇から云っても、寺田氏にあっては好きな勉強の主な一つとして科学が選ばれている。氏の文章をよむと、科学的なもの、文学的なもの、絵画的なものが一箇の能才者の内部に綜合された諸要素として立ち現われて来ている。寺田氏の科学的業績を云々する資格はもとよりないのであるけれども、文学的遺業について見ると、寺田氏がこの人生に向った角度にあらそわれぬ明治時代色があり、同時代の食うに困らなかった知識人の高級なディレッタンティズムが漂っているのである。文学的才能、音楽、絵画の天分が、強い透明な焔で科学的天稟の間に統一され切っているのではない。寺田氏は、豊富な自分の才能のあの庭、この花園と散策する姿において、魅力を感じる人々に限りない愛着を抱かせているのである。
チンダルのアルプス紀行は、科学と文学との関係で、寺田氏とは異った典型であると思う。チンダルは科学者の心持で終始一貫して、その科学精神の勁くリアリスティックであることから独特の美を読者に感じさせる。