Clásicos japoneses con furigana
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やわたのもり
八幡の森
伊藤 左千夫
Lee 八幡の森 (やわたのもり) de 伊藤 左千夫 (いとうさちお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 2396 caracteres · 5 pantallas
のであった、松の根にある唐獅子はただ黒ずんで見える許り目も鼻も判らぬ、台石に点々色がある、落葉かと思って眼を寄せて見れば黒ボクの石の隅々をついだシックイであった、二人社前に正立し帽を脱て黙拝した後右手へ廻る。
先に西あかりを受けた木立の色と思ったは、非常に大きい銀杏である、丈はそれ程でないが、幾百本とも判らぬ幹が総立に一纏りになっているから、全周囲は二三丈もあるであろう、思えば先年参詣の時門前の婆さんが千本銀杏と申しますと云われたのであった、落葉は未だ三分の一にも達しない、光る許の黄葉を薄暗い空気でつつんだ趣き、あかるいようでも物の判らぬ夢のようの感じだ、いやどうしても適当の形容語が出来ない、その銀杏の蔭に立って居ると、黄色い空気の中に這入って居る感じで、そうして、それが薄暗い夜の感じで何とも云えないよい感じである、ステッキで枝を打つとばらばら葉が落ちる、非常に静であるから帽子に落つる音が聞える、その音が夢で聞くような感じのする音である、暫く遊んでいて見たかったが、時刻が時刻故そうもいかないで裏を一週して、西手の白壁がある