Clásicos japoneses con furigana
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そうさくじんぶつのなまえについて
創作人物の名前について
夢野 久作
Lee 創作人物の名前について (そうさくじんぶつのなまえについて) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 6228 caracteres · 12 pantallas
創作中の人物の名前を選むという事は、吾児の名前や、自分のペンネームを附けるよりもモットモット苦心するものである。それこそ血のにじむほど涙ぐましい……という程でもないが、相当の神経衰弱に価する苦心を要するもの……という事だけは記憶しておいて頂きたい。
極端に神経過敏になって来ると、その創作の出来不出来は、その作中に活躍する人物の名前の選み方一つに在ると云ってもいい。いい名前が出来ると思わず筆が進んで筋が面白く変化して来る。「金色夜叉」の妙味は貫一、お宮の名前の対照に在る。「不如帰」の生命は川島武夫と片岡浪子の八字によって永遠に生きているのじゃないかといったような気持になって来るのだから容易でない。
そんな馬鹿な事が……と笑いたくなる人はもうすこし先を読んでから笑いたくなってもらいたい……と開き直りたくなる位、作家にとっては重大な問題であると思う。
特にこの感が深いのは主人公の名前で、特に探偵小説の場合に於て、そうではないかと思われる。明智小五郎、手塚竜太、帆村荘六、俵巌、シャアロック・ホルムズ、アルセーヌ・ルパン、ルコック、ソーンダイク、エラリー・クイーン等々の名前は、単にその名前が紙面に顔を出しただけでも読者の血を湧かす。