Clásicos japoneses con furigana
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かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
Lee 勝ち運負け運 (かちうんまけうん) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 119.262 caracteres · 243 pantallas
と菊太郎君は始末にいけない。
僕は差当り商売に身を入れた。附き合う相手がないと腰が落ちつく。店員達と一緒になって、夜までお得意廻りをした。見習いの月給五十円は口銭で稼ぎ出して余りあった。丸尾さんが感心した。極く凡庸な若旦那だと思っていたところ、急に切れ始めたから驚いたのだろう。隣りに菊太郎君という見本がいるから迷惑する。同じ白鞘でも中身が違う。
「丸尾さん、これでもイヨ/\抜けば正宗です」
と僕は得意だった。
「恐れ入りました」
「口銭を稼ぐだけなら、お安い御用ですよ。お客さまの数さえ殖せばいいんです」
「へい」
「子供にも出来る仕事です。皆は何をしているんだろうと思います」
「皆一生懸命です」
「僕はもう十軒拵えています」
「実はそれで一寸申上げたいと思っていたところです。その辺で一つお手控えってことにお願い申上げます」
「殖しちゃいけないんですか?」
「いや、お客さまは多いほど結構ですけれど、内容をお考えにならないと危いです。儲かる時は問題が起りませんが、損をすると逃げ出すのがあります」
「成程」
「私は一年間は初対面ってことに規則を定めています」
「すると僕のお客さまは皆まだ初対面です」