Clásicos japoneses con furigana
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かちうんまけうん
勝ち運負け運
佐々木 邦
Lee 勝ち運負け運 (かちうんまけうん) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 119.262 caracteres · 243 pantallas
日出男から思い出したのよ」
と注意してくれた。
「あゝ、然うだ」
「日の出る時に生れたから日出男ですって、始終話しているじゃありませんか?」
「それで思い出したんです。何だ? 詰まらない」
と僕は自分の名前を忘れていたのである。度忘れってことはその頃からの癖だったらしい。
「お悧巧な人は違ったものね。オホヽヽヽ」
と錦子姉さんは嬉しがった。それは僕が尋常一年か二年で、姉さんが尋常三年か四年の頃だった。
天長節に生れたということを僕も菊太郎君も等しく大きな特権のように考えていた。友達仲間で話が誕生日に及ぶと、二人は鼻が高かった。或時、天狗同志の鼻が打っつかって、喧嘩になったことがある。
「僕達は今に豪くなるんだよ」
と菊太郎君が言った。
「うむ。当り前の日に生れたものとは違うんだ」
「運勢が好いんだからね」
「天上一日底百日」
「何だい? それは」
「お父さんが言っていたんだ。天長節だから、天上だろう」
「うむ」
「天一天上、雨知らず」
「君は色んなことを知っているんだね」
「その天上一日の朝生れたんだから、この上なしだ」
と僕は子供心にも文献を主張の根拠としていた。父親は今でも然うだが、独り言のように諺を呟く癖があった。