Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ばけいちょう

化銀杏

泉 鏡花

Lee 化銀杏 (ばけいちょう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 27.197 caracteres · 54 pantallas

Aozora Bunko

前世の敵同士ででもあったものか、芳さん、環がじふてりやでなくなる時も、私がやる水は、かぶりつくようにして飲みながら、旦那が薬を飲ませようとすると、ついと横を向いて、頭を掉って、私にしがみついて、懐へ顔をかくして、いやいやをしたもんだから、ついぞ荒い言をいったこともない旦那が、何と思ったか血相を変えて、

(不孝者!)といって、握拳で突然環をぶとうとしたから、私も屹となって、片膝立てて、

(何をするんです!)と摺寄ったわ。その時の形相の凄じさは、ま、どの位であったろうと、自分でも思い遣られるよ。言憎いことだけれど、真実にもう旦那を喰殺してやりたかったわね。今でも旦那を環の敵だと思うもの。あの父親さえ居なけりゃ、何だって環が死ぬものかね、死にゃあしないわ、私ばかりの児だったら。」

お貞はしばらく黙したりき。ややあり思出したらんかのごとく、

「旦那はそのまま崩折れて、男泣きに泣いたわね。

私ゃもう泣くことも忘れたようだった。ええ、芳さん、環がなくなってから、また二三度も方々へいい役に着いたけれども、金沢なら可いが、みんな遠所なので、私はどういうものか遠所へ行くとしきりに金沢が恋しくなッて、帰りたい帰りたい一心でね、済まないことだとは思ってみても、我慢がし切れないのを、無理に堪えると、持病が起って、わけもないことに泣き