Clásicos japoneses con furigana
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じゅうにしこう
十二支考(下)〔全2冊〕
南方 熊楠
Lee 十二支考(下)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) de 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 251.906 caracteres · 495 pantallas
支那には人が鼠の穴を掘って鼠を取り食い、また鼠の貯えを盗み食うた例多く、『法苑珠林』九一に、『薩婆多論』に一切鳥獣の残食を盗めば小罪を得とあるを註して、今時世智辛くなり、多く俗人あり、鼠穴を毀壊してその貯えた粟、胡桃、雑果子等を盗むはこの犯罪に準ずと記す。ついでにいう、奥州の和淵神社は大晦日に鰹と鮭の子を塩して供え、正月十八日に氏子が社家に集り鰹と鮮魚を下げて食い、二十八日に鮭の子を卸して食う。それまで神前にある間は鼠が食わず、鼠を神が封じたからという。また大内で甲子の祭の夜、紫宸殿の大黒柱に供物を祭り、箏一張で四辻殿林歌の曲を奏す。これもと大極殿の楽なり。この曲を舞う時、舞人甲に鼠の形を付け、上の装束も鳶色の紗に色糸で鼠を幾つもあまた縫い付くるなり(『奥羽観跡聞老志』九。『淇園一筆』)。これは昔大極殿で舞った舞いを大黒天の好む舞いとし、大黒柱を祭って宮中を鼠が荒さぬようまじのうたと見える。一昨々年冬高野の金堂に詣で見ると、人の踏まぬ畳表が非常に損じ居る。同行の老僧からこれことごとく鼠の所為だと聞いた。人気少ない宮殿などは殊に鼠害が甚だしかっただろう。