Clásicos japoneses con furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Lee 南国太平記 (なんごくたいへいき) de 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 493.291 caracteres · 991 pantallas
節、何う口を合せるか。それから、手前の務と致しまして、亡き後の物品の処置方、帳面の整理、引合せ等、いろいろの、短い時日の内に、山の如くござりますゆえ、御大儀ながら、その辺、御意見をお洩らし下されますよう――」
斉興は、俯向いて、じっと、調所の言葉を聞いていたが
「忝ないぞ」
と、低く呟いた声は、湿っていた。調所は
「はい」
と、答えて、同じように俯向いた。
「二十年近くの間、今日死ぬか、明日死ぬかと、覚悟をして来てくれた心底、わしにはよく判っておる。忝ない。笑左、改めて礼を申すぞ」
調所は、答えなかった。
「島津を救い、島津の礎を築いてくれた功績は――」
斉興は、脇息から手を放して、両手を膝の上へ置いた。
「家中の者に代り、御先祖代々の御霊に代って、礼を申すぞ」
調所は、畳へ両手をついたままであった。
「笑左――然し――」
斉興は、手早く、眼を拭いて、いつまでも黙って俯向いている調所へ
「何か、よい分別はないか」
「手前――」
と、いって、調所も、指で眼頭を押えた。そして、少し紅味がかった眼を上げて、微かに笑いながら
「勇士は馬前の討死を本望と致しますからには、手前は、密貿易にて死ぬのを、本願と致します。