Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

ja-reading.com

Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

なんぽうものがたり

南方物語

小川 未明

Lee 南方物語 (なんぽうものがたり) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonés con furigana. JLPT N3. Toca una palabra para ver el significado.

N3 · intermedio · kanji y kana modernos · 5065 caracteres · 11 pantallas

Aozora Bunko

彼らは、ほんとうに、思いもよらぬ金になったとよろこびました。それで、ボタンを売って、自分たちの故郷をさして旅立ったのであります。それからまた幾日かのあいだ苦しみました。そして、ついに彼らは、なつかしい故郷に帰って、兄弟や、親たちの顔を見ることができたのでした。

「あのボタンは、なんだったろう。」

三人は、いまから考えると、あれが、普通の貝ではなかったような気がしました。そして、あの島のことを思うと、まったく、夢のような、ふしぎな気がします。美しい娘たちも、しんせつな島の人たちも、木立も、あの赤い燈台の火も……。

「もう一度、あの島へいってみたいな。」

三人は、顔を見ると、そのときのことを語りあって、遠い南の海を空想しました。そして、春になって、つばめが飛んできたとき、

「あの島からきたのだ。つばめの島からきたのだ。」といって、このりこうな鳥を歓迎しました。

町の人たちは、三人から、つばめの島の話を聞いて、そんな、いいところが、この世界のどこかにあるのかと思いました。

「つばめは、幸福を持ってきたのだ。」といって、どこの家でも、自分の家のなかに巣をつくってくれるようにと望んだのです。