Clásicos japoneses con furigana
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らんとうばのてんにょ
卵塔場の天女
泉 鏡花
Lee 卵塔場の天女 (らんとうばのてんにょ) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 47.251 caracteres · 94 pantallas
――あとは知らない。しばらくすると、戸外を草鞋の音がびしゃびしゃと遠のいた。」
聞く方は泣じゃくって、
「もう、怨みもどうもしませんぞね。よそで聞けば、十四五まで着られる柔かい着もの一葛籠、お金子もそれぞれ私につけて下さったそうながね、私は一度かって袖を通した事もないのです。父親はそうでもなかったけれど、草鞋の音の、その鉄漿の口は蛇体や、鬼でしたぞね。それは邪慳な慾張りや。……少しは人情らしいもののあった養父の方が――やっぱりどこまでも私の不幸や――早く死んでからというものは、子守で泣かせたあげくが工場へ遣られて、それが三日おき四日おきに、五銭十銭と取りに来る……月末の工賃はね、嫁入支度に預るいうて洗いざらい持って行って、――さあ、否でも応でも今の亭主へ嫁るというと、それこそ、ほんに、抱えるほどな、風呂敷づつみもくれんぞね。どれほど肩身が狭かったやら……その裸が、またお姑の気に入らんのですがね。
どこまで因果が続く事か。……また今度、あの娘の婿は、年紀も少し。」
「幾歳だい。」
「二十一や。」
「迅い奴だな、商売は。」
「蒔絵の方ぞね。」
「結構じゃあないか。