Clásicos japoneses con furigana
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きょうふのきせつ
叢書名著の復興1 恐怖の季節
三好 十郎
Lee 叢書名著の復興1 恐怖の季節 (きょうふのきせつ) de 三好 十郎 (みよしじゅうろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 257.544 caracteres · 508 pantallas
お妙再びあやしながら歩き出す。ギクッとはしたものの大砲の音を聞くのはこれが初めてではないらしく、不安になっただけで大して驚いてはいない。また大砲の響。……)おおよし、怖くはない、怖くはないのよ。ドーンって。ドーンって鳴るねえ。ドーン、ウルルルル。ねんねするのよ、咲ちゃは善い子だ。さ、ねんねよう、おころりよ、筑波のお山に火がついたあ、火がついた、烏が三匹焼け死んで、その子の烏がいうことに、いうことに……(しかし長く尾を引っぱったお咲の泣声は止もうとはせぬ。あぐね果てたお妙はクスンクスンと涙をすすり上げる。しかしそれをこらえて)あんまり泣いていると、お山から天狗が飛んで来て咲ちゃを取るのよ、天狗はこおんな顔をしているのよ、怖い怖い! わしのお嫁になれえっ! ていうのよ。ホホホ、よくって咲ちゃ? (自分で自分をはげまして、せつなげに笑いながら)大きくなったら咲ちゃは、何処へお嫁に行くえ? 天狗さまのところへかえ? おお、いやだ。お百姓のところかえ? 町へかえ? ホホホホ、刀を差した人のところかえ? (そして不意に何を思い出したのか、急に真赤な顔をして、思わず頭髪に片手をやる。