Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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こじきものがたり

古事記物語

鈴木 三重吉

Lee 古事記物語 (こじきものがたり) de 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 96.723 caracteres · 191 pantallas

Aozora Bunko

そして豊玉媛をお嫁にさしあげました。

それで命はそのまま媛といっしょにそこにお住まいになりました。そのうちに、いつのまにか三年という月日がたちました。

すると命はある晩、ふと例の針のことをお思い出しになって、深いため息をなさいました。

豊玉媛はあくる朝、そっと父の神のそばへ行って、

「おとうさま、命はこのお宮に三年もお住まいになっていても、これまでただの一度もめいったお顔をなさったことがないのに、ゆうべにかぎって深いため息をなさいました。なにか急にご心配なことがおできになったのでしょうか」と言いました。

海の神はそれを聞くと、あとで命に向かって、

「さきほど娘が申しますには、あなたは三年の間こんなところにおいでになりましても、ふだんはただの一度も、ものをお嘆きになったことがないのに、ゆうべはじめてため息をなさいましたと申します。何かわけがおありになるのでございますか。いったいいちばんはじめ、どうしてこの海の中なぞへおいでになったのでございます」こう言っておたずね申しました。

命はこれこれこういうわけで、つり針をさがしに来たのですとおっしゃいました。

海の神はそれを聞くと、すぐに海じゅうの大きな魚や小さな魚を一ぴき残さず呼び集めて、