Clásicos japoneses con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lee 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 220.431 caracteres · 428 pantallas
いっしょに泳いで切りさげたふたりの太刀を、間髪の間にうしろへ流しておくと、右門は片手中段に構え直しながら、その蒼白の美貌に莞爾とした笑みをみせて、静かに叫びました。
「どうじゃ。まだ業物が血を吸い足らぬというているぞッ。どこからかかってくるかッ」
そして、じっと呼吸を静めながら、二本の刃に向かってじりじりと押し迫っていきました。なんじょうそれが避けえられましょうぞ。誘いのすきとも知らずに、右門のわざと見せた小手のみだれへ、あせりながら相手がつけ入ってきたので、太刀風三寸の下に左へぱっと体を開くと、一閃するや同時に、右門のここちよげな叫び声がきこえました。
「ざまをみろ! いっしょに地獄へいって舌でも抜かれるがいいや!」
とたんに、どっとまた人がきからは賞賛の声があがりました。
しかし、右門は切ってしまうと同時に、突然悲しげな表情をうかべました。むしろ愁然として、ややしばしそこに切り倒された五人の者のあけに染まった骸を見守っていましたが、ふとうしろの熊仲、黙山両人をかえりみると、つぶやくようにいいました。
「自業自得は自得じゃが、でも、思わぬ罪を重ねたな。