Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
うもんとりものちょう
右門捕物帖(一)
佐々木 味津三
Lee 右門捕物帖(一) (うもんとりものちょう) de 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 220.431 caracteres · 428 pantallas
事件は一口にいうと小さなお家騒動で、青まゆの女の夫こそは、右門が彼女をご大家のお後室さまとにらんだとおり、いにしえはれっきとした二千石取りの大旗本でありました。しかも、大久保加賀守の血につながる一族で、ちょうどこの事件のあった十年まえ、あれなる青まゆの女を向島の葉茶屋から退かして正妻に直したころから、しだいにその放埓が重なり、ついにお公儀の譴責をうけるに及んだので、三河侍の気風を最後に発揮して、大久保甚十郎といったその旗本は、当時はまだご二代台徳院殿公のご時世でありましたが、将軍家秀忠が砂村先にお遊山へおもむいたみぎり、つらあてにそのお駕籠先で割腹自刃を遂げたのでありました。そういう場合のそういう事件を仮借することなしに裁断する公儀のことばは、上へたてつく不届き者という一語に尽きていましたものでしたから、大久保甚十郎一家は、ならわしどおり秩禄召し上げ、お家はお取りつぶしということになりました。けれども、いったんの怒りはあったにしても、士歴は三河以来の譜代でもあり、かたがた一族中には大久保加賀守のごとき名門と権勢があったものでしたから、ご当代家光公に至って、憐憫の情が加えられ、甚十郎の死後十年のちにして新規八百石のお取り立てをうけることになったのです。