Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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こどものかなしみ

号外・少年の悲哀 他六篇

国木田 独歩

Lee 号外・少年の悲哀 他六篇 (こどものかなしみ) de 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 28.584 caracteres · 59 pantallas

Aozora Bunko

」と徳二郎は言いつつも、止め度なく飲んでいる。女は僕にすり寄って、

「サア、なんでもごちそうしますとも、坊様、何がようございますか」と女は優しく言って、にっこり笑った。

「なんにもいらない」と僕は言って横を向いた。

「それじゃ、舟へ乗りましょう、わたしと舟へ乗りましょう、え、そうしましょう。」と言って先に立って出て行くから、僕も言うままに、女のあとについて梯子段をおりた、徳二郎はただ笑って見ているばかり。

先の石段をおりるや、若き女はまず僕を乗らして後、もやいを解いてひらりと飛び乗り、さも軽々と櫓をあやつりだした。少年ながらも、僕はこの女のふるまいに驚いた。

岸を離れて見上げると、徳二郎はてすりによって見おろしていた、そして内よりは燈がさし、外よりは月の光を受けて、彼の姿がはっきりと見える。

「気をつけないとあぶないぞ!」と、徳二郎は上から言った。

「大丈夫!」と女は下から答えて「すぐ帰るから待っていておくれ。」

舟はしばらく大船小船六七艘の間を縫うて進んでいたが、まもなく広々とした沖合に出た。月はますますさえて秋の夜かと思われるばかり、女はこぐ手をとどめて僕のそばにすわった。