Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
わし
和紙
東野辺 薫
Lee 和紙 (わし) de 東野辺 薫 (とうのべかおる) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 35.557 caracteres · 70 pantallas
――友太に再度の召集が下ったのである。
「お母さ、いいかや、俺ァまた征くだぞ。」
と、大きく眼を見開いた友太に赤い紙を振られた時は、はっと胸を衝かれてしまって、阿呆のように口を開けた。今までには村にも二度目の応召者は幾人かあって、そうだ、その覚悟だけはと考えることはあっても、おときのような女には、やはり現実感としては迫っていなかったので、それがいきなり目前に立ちはだかったのだ。待ってくんろと言っただけで、がくんとしそうなからだをやっと寝部屋に運んだおときは、くたくたと膝を折りながら、お父さ、お父さと呟いた。しばらくの間じっと動かずに眼をつぶっていたが、
「んだか、んならおらにも料見があるでな。いいともや、お父さも見てくんろ、おらだって満更馬鹿なおなごでもねえからや。」
と、今度は少し高い声で独りごちした。
駈けつけて来た組合長の安斎保男氏は、炉端のよし達を忙しく見廻した。お母さはどうしたと訊いて、こんな場合に寝ているとは何とした事だと、遠慮もなく奥へ入って行くと、ちゃんと坐っていたおときから、はっきりした声をかけられた。
「旦那さ、うちの軍需紙はどうなりやすべ?」