Clásicos japoneses con furigana
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ちきゅうはっきょうじけん
地球発狂事件
海野 十三
Lee 地球発狂事件 (ちきゅうはっきょうじけん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 86.306 caracteres · 173 pantallas
「しずかに……。御同席ねがえましょうかな」
「君は誰?――ああ、そうか……」
「しずかに。重大なんだ。極めて重大なんだから……」
その毛皮の男はドレゴを席に戻すと、自分もその横にしずかに腰を下ろした。ボーイが来たので、ドレゴは同じ酒を注文した、咽喉にひっかかったような声で……。
ボーイが向こうへ行ってしまうと、ドレゴはじっとしていることに、汗をかいて努力をした。しかし彼の靴は床をハイ・ピッチで叩きつづけている。
「……心配したぞ」
もうこれ以上怺えきれないという風に、ドレゴが相手に囁いた。
「うん」相手は肯いた。
「僕が今自由の身になってこの町にいるということが知られては、非常に拙いんだ」
「そうか」
「しかし君の力を借りないでは、僕は思うように行動がとれないんだ」
「力は貸そう。で、身体はどうなんだ。一行全部遭難して全滅だと伝えられているが……」
「それは心配するな。少くとも僕自身は大した負傷でもない」
「それを聞いて安心した。このナイフは君へ返しとこう。いつ僕のポケットへ突込んだのか」
「あの汽船の舷梯の下で……」
「あっ、あのときか」
ドレゴは大きく目をあいて、友の顔をまじまじと見返した。