Clásicos japoneses con furigana
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
Lee 夜明け前 (よあけまえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 205.629 caracteres · 408 pantallas
それに尾州藩だってこんな場合に黙って見ちゃいまい。その方からお手当ても出よう。こんな御通行は二度とはあるまいから、と言いましたところが、それじゃ村々のものを集めてよく相談して見ようと先方でも折れて出ましてね、そんな約束でわたしも別れて来ましたよ。」
「そいつはお骨折りでした。早速、奉行所あての願書を作ろうじゃありませんか。野尻、三留野、妻籠、馬籠、これだけの庄屋連名で出すことにしましょう。たぶん、半蔵さんもこれに賛成だろうと思います。」
「そうなさるがいい。今度わたしも伊那へ行って、つくづくそう思いました。徳川様の御威光というだけでは、百姓も言うことをきかなくなって来ましたよ。」
「そりゃ得右衛門さん、おそい。いったい、諸大名の行列はもっと省いてもいいものでしょう。そうすれば、助郷も助かる。参覲交代なぞはもう時世おくれだなんて言う人もありますよ。」
「こういう庄屋が出て来るんですからねえ。」
その時、寿平次は「今一手」と言いたげに、小屋の壁にたてかけた弓を取りあげて、弦に松脂を塗っていた。それを見ると、得右衛門も思い出したように、
「伊那の方でもこれが大流行。