Clásicos japoneses con furigana
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あやかしのつづみ
夢野久作怪奇幻想傑作選 あやかしの鼓
夢野 久作
Lee 夢野久作怪奇幻想傑作選 あやかしの鼓 (あやかしのつづみ) de 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 76.558 caracteres · 153 pantallas
あんな死人みたいな男はあたし大嫌いなんです……」
と云ううちに未亡人は一番大きなコップに並々と金茶色の酒を注ぐと半分ばかり一息に呑み干した。それから真赤な唇をチョッと嘗めて言葉をつづけた。
「だけどあなたは無垢な生き生きした坊ちゃんでした。だから妾は好きになっちゃったんです。あたしは、あたしの云う通りになる男に飽きたんです。あの鼓の音にそそられて、そんな男をオモチャにするのに飽きていたんです。私の顔ばかり見ないで気もちを見てくれる人を探していたんです。その時にあなたに会ったんです。私は前の主人の墓参りの帰りにあなたにお眼にかかったのを何かの因縁だと思うのよ。私はもうあなたの純な愛をたよりに生きるよりほかに道がなくなったのよ」
と云いつつ未亡人は両手をあげて心持ち歪んだ丸髷を直し初めた。私は人に捕えられた蜘蛛のように身を縮めた。
「ですから私は今日までのうちにすっかり財産を始末して、現金に換えられるだけ換えて押し入れの革鞄に入れてしまいました。みんなあなたに上げるのです。明日死に別れるかも知れないのを覚悟してですよ。そんなにまで私の気持ちは純になっているのですよ……只あの『あやかしの鼓』