Clásicos japoneses con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠3
中里 介山
Lee 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 214.131 caracteres · 423 pantallas
「殿様」
「何だ」
「あれが天目山の道でござりまするな」
「左様」
「必ず天目山へ上ってみると仰せでございましたが、どうしてまた急にお模様替えなのでござりまする」
「昨夜、急用が出来た故、山のぼりなどをしてはおれぬ」
「急用と申しますのは?」
「黒野田の宿で、何か変事が出来たということじゃ」
「へえ、あのお絹様と、それからお松どのとが何か難儀にお遭いなされましたか」
「左様」
「それは大変でござりまする。してその難儀と申しまするのは?」
「くわしいことはわからぬが、盗賊か胡麻の蠅に過ぎまいと思う」
「それはまことに心がかりでござりまする」
「とにかく、黒野田へ行って見ての上でないと拙者にもわからぬ。それから滝田、この道中、ことによると駒井能登守という旗本と出逢うかも知れぬ、それはこのたび、甲府へお役になった拙者の知合いだ、たぶん我々が峠へ登る時分に、駒井は下りて来るだろうから、やがて行逢った時は、乗物を下りて名乗り合うのはこと面倒だから、知らぬ面をして通れ」
「畏まりました」
「なるべくならば神尾主膳と名乗りたくない、尋ねたならば、諏訪の家中で江戸へ下るとでも申しておいたがよろしかろう」