Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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てんしゅものがたり

天守物語

泉 鏡花

Lee 天守物語 (てんしゅものがたり) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 20.593 caracteres · 42 pantallas

Aozora Bunko

戈剣戟を降らすこと電光の如くなり。

盤石巌を飛ばすこと春の雨に相同じ。

然りとはいえども、天帝の身には近づかで、

修羅かれがために破らる。

――お立ち――、(陰より諸声。)

手早く太刀を納め、兜をもとに直す、一同つい居る。

亀姫 お姉様、今度は貴方が、私へ。

夫人 はい。

舌長姥 お早々と。

夫人 (頷きつつ、連れて廻廊にかかる。目の下遥に瞰下す)ああ、鷹狩が帰って来た。

亀姫 (ともに、瞰下す)先刻私が参る時は、蟻のような行列が、その鉄砲で、松並木を走っていました。ああ、首に似た殿様が、馬に乗って反返って、威張って、本丸へ入って来ますね。

夫人 播磨守さ。

亀姫 まあ、翼の、白い羽の雪のような、いい鷹を持っているよ。

夫人 おお。(軽く胸を打つ)貴女。(間)あの鷹を取って上げましょうね。

亀姫 まあ、どうしてあれを。

夫人 見ておいで、、それは姫路の、富だもの。

蓑を取って肩に装う、美しき胡蝶の群、ひとしく蓑に舞う。颯と翼を開く風情す。

それ、人間の目には、羽衣を被た鶴に見える。

ひらりと落す特、一羽の白鷹颯と飛んで天守に上るを、手に捕う。

――わっと云う声、地より響く――

亀姫 お涼しい、お姉様。