Clásicos japoneses con furigana
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めおとのあさ
夫婦の朝
山本 周五郎
Lee 夫婦の朝 (めおとのあさ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 11.008 caracteres · 22 pantallas
……然しそうする後から新五郎の冷やかな眼が見えて来る、五十両はさて措き十両の金も自分には得られない。
――もう一度良人に頼もうか。
そうすれば良人は自分で会うと云うに違いない。そして半之助でないことが知れたら更に結果は悪いだろう。
蹌踉と家に帰ったお由美は、まるで憑かれた者のように、閉籠った居間の中で徒におろおろと刻を過していた。……良人が帰宅した時も、よねに知らされて慌てて出迎えたほどであった。
「どうした、ひどく顔色が悪いぞ」
三右衛門は着替えをしながら、
「加減が悪いなら休まなくてはいけないな、おまえが来てから此家は俄に明るくなった、だからおまえが浮かぬと直ぐ家中の者が陰気になる、……以前はそんなことに気付かなかったが、ふしぎなくらい覿面だ」
「……御気分を損じまして、申訳ございませぬ」
「謝るやつがあるか、おまえのことを心配しているんだ」
三右衛門は笑って、
「風呂がよかったら入りたいな、それから、今夜は久しぶりに酒を飲ませて貰う」
「はい、……なにか支度を」
「いや有る物でいい、夕食のあとでちょっと外出して来るから」
「お出掛けでございますか」
「うん、碁仲間が集って会をやるのだ、これから御用繁多になるから今の間に打ちだめをして置こうという訳さ」