Clásicos japoneses con furigana
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よめとりむことり
嫁取婿取
佐々木 邦
Lee 嫁取婿取 (よめとりむことり) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 85.654 caracteres · 175 pantallas
「しかし兄さんがいないのに変だと思われやしまいかと思って」
「あら、私、申上げる積りで忘れていましたが、今日あなたのお話が出ましたのよ」
「はゝあ」
「叔母が母に『その山下さんて何んな方?』って突如お訊きになりましたの。私、ハッとしましたわ」
「成程」
「兄の家庭のことを話している最中でしょう? 叔母は頓狂ですからね、私、不意打ち食って、ハッとこんなになりましたの」
「五遍目」
「…………」
「それから何うなさいました?」
「…………」
「絹子さん」
「…………」
「お母さんは何と仰有いましたの? 聞かせて下さいよ」
「猛が言い出した丈けで、未だこれって話はありませんのよって、私の顔を御覧になりましたの。私……」
「又ハッと?」
「…………」
「絹子さん」
「もう厭よ。何と仰有っても厭よ」
「分りました」
「…………」
「平塚君は実にひどいです。急に自分の縁談が始まったものだから、僕のことはすっぽかしてしまったんです」
「然うよ、確かに。兄さんくらい手前勝手の人はありませんわ」
「僕、近い中にお宅へ伺います」
「本当?」
「えゝ」
「今度の日曜?」
「平塚君のところへお手紙を上げてからにします」
「未だ申上げて下さいませんでしたの?」