Clásicos japoneses con furigana
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よめとりむことり
嫁取婿取
佐々木 邦
Lee 嫁取婿取 (よめとりむことり) de 佐々木 邦 (ささきくに) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 85.654 caracteres · 175 pantallas
と斎藤さんが思いついて持ち出した。
「独身かい?」
「未だ貰わないと言っていたよ」
「法学士文学士だね」
「帝大って註文ならこの上はない。それに感心な男だよ。十何年前に唯一年教えた丈けだけれど、毎年あの通り年賀に来る」
「親があるだろう?」
「親のない奴があるものか」
「今あるかってんだ」
「さあ。お母さんと二人でいるとか言ったぜ」
「それは些っと困るね」
と山下さんは首を傾げた。
先頃から俊一君は妹の婿の候補者がある度毎に図書館へ廻って大学一覧を見る役になっている。お父さんは長船君の調査を斎藤さんに頼む一方、俊一君にも命を下した。帝大を二重に卒業した秀才ということが気に入ったのである。しかし俊一君は失望して帰って来た。
「法科を先に出ていますが、何方も余り好くありませんよ」
と気の毒そうだった。
「何番だい?」
「法科はビリから十番、文科は張出です」
「張出というと?」
「追試験です。番外です」
「おや/\」
「英語と心理ですが、迚も秀才じゃありませんな」
「しかし両方出ているんだからね」
とお父さんはそこに重きを置いている。
「何方か好さそうなものですが、怠けたんでしょうか?」