Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Lee 家 (いえ) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 141.411 caracteres · 285 pantallas

Aozora Bunko

「解らない」三吉は首を振った。「何か又、お前が誤解したんだろう――雲を烟と間違えたんじゃないか」

お俊の眼からは涙が流れて来た。彼女は手で顔を掩うて、自分の生涯を思い出しては半ば啜泣くという風であった。一寸縁側へ出て見て、復た叔父の方へ来た。

「叔父さんは……正太兄さんをどういう人だとお思いなすって……兄さんは叔父さんが信じていらッしゃるような人でしょうか」

三吉は姪の顔を熟視った。「――お前の言うのは正太さんのことかい」

「私が二十五に成ったら、叔父さんに御話しましょうって言いましたろう。それよ。その一つよ。豊世姉さんがこんな話を御聞きなすったら、どんな顔を成さるでしょう……可厭だ、可厭だ……私は一生かかって憎んでも足りない……」

「ああ、なんだか変な気分に成って来た。何だって、そんな可厭な話をするんだ」

「だって、叔父さんが鑿って聞くんですもの」

三吉は「そうかナア」という眼付をして、黙って了った。

「ね、もっと他の好い話をしましょう」

とお俊は微笑んで見せて、窓のある部屋の方へ立って行った。そこから手紙を持って来た。

「多分叔父さんはこの手紙を書いた人を御存じでしょう」