Clásicos japoneses con furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Lee 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) de 小出 楢重 (こいでならしげ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 334.351 caracteres · 657 pantallas
外出するとさすがにつめたい、すばらしくつめたい。然し雪が降る前よりも、つもってからの方が温い。
日本の雪の様に、すぐとけない。何日経っても、決してとけない。丁度白い砂がつもっている様なものだ。夜になると、石畳みの道に、いてついてしまって、氷すべりが出来る。子供がソリを持ち出して遊ぶ。雪が溶けないから、あまだれが決して落ちない。そのうちに雪の色がだんだんよごれて、灰色になってくる。あまり美くしいものではない。西洋の雪は、大味だよ。然し、ドイツらしくて面白い。やはりドイツは冬が来なくては、ほんとにドイツらしい気はしないかもしれないよ。
雪が降って、それが溶けないと云うと、よほど寒そうだが、然し、部屋の中は、火鉢も必要がない。勿論コタツなぞはほしいと思った事がない。手や足はポカポカとしている。それ位、家の中はしのぎよい。外出は自動車を飛ばすから、楽くなもんだ。
きのう、重子の為めに、又時計を一つ買ったよ。僕の旅費には限りがあるし、いくらドイツがマルクが下がっているとしても、金なぞは世界中相場のきまったもんだから、そして気ザで僕はキライだから、ドイツでなくてはない様な、ガッシりとした、珍らしい小形の銀時計と、もう一つ鉄の黒い一寸面白い時計を買ったよ。