Clásicos japoneses con furigana
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しょうしょうしげもとのはは
少将滋幹の母
谷崎 潤一郎
Lee 少将滋幹の母 (しょうしょうしげもとのはは) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 83.234 caracteres · 160 pantallas
「今朝眼がさめたら、わしはひとりで寝ている。………」
「はい」
「これはどう云うことなのか。上は何処へ行かれたのか」
「はい、………」
「はいでは分らん。いったいどう云う訳なのだ。………」
「昨夜のことを、おぼえておいでにならないのでございましょうか」
「今少しずつ思い出しているのだが、………上はもう此の館におられないのだろうか。………あれは夢ではなかったのだろうか。………わしは左大臣がお帰りになろうとするのを、無理にお引き止めした。そうしたら左大臣が、箏のことゝ馬だけでは物足らぬ、もっと立派な引出物をせい、物惜しみをするなと仰せになった。そこでわしはあの命よりも大切な人を、引出物として差上げた。………あれは夢ではなかったのだろうか」
「ほんとうに、お夢であったらようございますものを。………」
不意に、何だか鼻をすゝるような音がしたので、国経が顔を上げてみると、讃岐は袖で面を隠して、じっと俯向いているのであった。
「それでは、夢ではなかったのか。………」
「憚りながら、何ぼう酔うていらっしゃったにしましても、どうしてあんな物狂おしい真似をなさいましたか。………」
「もうそんなことを云うのは止せ。