Clásicos japoneses con furigana
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やまのじんせい
山の人生
柳田 国男
Lee 山の人生 (やまのじんせい) de 柳田 国男 (やなぎたくにお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 116.022 caracteres · 226 pantallas
背は高く眼は円くして黒く光っていた。町の人が山男だろうといったそうである。しかしこれから奥地の山々には、今でもずいぶんと遠国から、炭竈に入って永く稼いでいる者が多い。言語風采の普通でないばかりに、一括してこれを山人に算入するのは人類学でない。ただ市という者の本来の成立ちが、名を知らぬ人々と物を言う点において、農民に取っては珍しい刺戟であった故に、例えばエビスというがごとき神をさえ祭り、ここに信仰の新しい様式を成長せしめたのである。信州南安曇では新田の市、北安曇では千国の市などに、暮の市日に限って山姥が買物に出るという話があった。山姥が出ると人が散り市が終りになるともいったが、一方には山姥が支払に用いた銭には、特別の福分があるようにも信じられた。ようやく利欲というものを実習した市人が、いかに注意深くただの在所の婆様たちを物色していたかは、想像してみても面白い。その為でもあろうか今も昔話の一つに、山姥が三合ほどの徳利を携えて、五升の酒を買いにきたというのがある。笑った物は罰せられ、素直にいう通りに量って遣ると、果して際限もなく入ったといい、またはこれにあやかって金持になったともいう。