Clásicos japoneses con furigana
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あずさがわのじょうりゅう
山岳紀行文集 日本アルプス
小島 烏水
Lee 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) de 小島 烏水 (こじまうすい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 138.795 caracteres · 274 pantallas
のであるが、その中でも穂高岳から槍ヶ岳へとつづく岩石の軌道は、堅硬に引き締まって、いつも重たい水蒸気に洗われ、冷たい氷雪に磨かれながら、黒光りに光っているのである、この上に立ったとき、私はただもう張り詰めた心になって、金剛杖を取り直した、タケスズメが三羽、絶壁から絶壁を縫うようにして飛んだ、ありゃあ、ここいらじゃあ、スバコと言うだが、随分高いところを飛ぶなあ、と嘉代吉と人夫が、話し合っている、影は見えないが、壁の下から笛の音をポツポツ切って投げつけたような肉声が、音波短かく耳に入る。
槍ヶ岳が一穂の尖先を天に向けて立っている、白山が殆んど全容をあらわして、藍玉のように空間に繋がっている、私は単なる詠嘆が、人生に何するものぞと思っている、また岩石の集合体が、よし三万尺四万尺と繋がって虚空に跳りあがったところが、それが人間に何の交渉があるかと顧みても見た、しかしながら、私という見すぼらしい生活をしている人間に比べて、彼らは何というブリリアントな、王侯貴族にもひとしい、豪奢でそして超高な、生活をしているのであろうか、私は寂しい、私の生活は冷たい、私に比べれば、岩石は何という美わしい色彩と、懐つかしい情緒をもっている