Clásicos japoneses con furigana
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あずさがわのじょうりゅう
山岳紀行文集 日本アルプス
小島 烏水
Lee 山岳紀行文集 日本アルプス (あずさがわのじょうりゅう) de 小島 烏水 (こじまうすい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 138.795 caracteres · 274 pantallas
花があったようだが、眼もくれずに踏み蹂って行く、森がつきて河原に出ると、岳川岳の大きな岩石が、杓子を並べたように、霧の中にうすぼんやりと炙り出されて、大きくひろがったり、小さく縮んだりしている。
イワス(岩壁の截り立っているところ)にぶつかると、水が深くて急であるから、森の中へ潜り込む、そうしてまた森から吐き出されては、谷の中へと飛び込む。犬は森の中を潜るたびに、ビッショリになって、川縁へ下り立つたびに、プルプルと総身を震わせては、水を切っている。
槍ヶ岳から落ちるという槍沢は、崖になって、雪が綿のように白い、その下から水がすさまじい幅濶の滝になって、落ちて来る、河原には蓬が沙の中に埋まって生えている、大さな石から石には、漂木が夾まって、頭を支え、足を延ばし、自然の丸木橋になっているところを、私たちは上ったり下りたりした、水は膝頭までの深さなら、渉ることにしている、急流になると、嘉門次に手を取ってもらって、あやしい足取りをして渉る、そういうときに、犬は石から石を伝わり、川面を眺めて、取り残されたのを哀しむように吠える。
幅が濶くなると谷川が二つにも三つにも分れて、大きな石が、おのずと洲の上に堤防を築いている、葱のような浅青色の若葉をした