Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぎゅうじん

山月記・李陵 他九篇

中島 敦

Lee 山月記・李陵 他九篇 (ぎゅうじん) de Nakajima Atsushi (中島 敦) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 41.608 caracteres · 84 pantallas

Aozora Bunko

船と競争して、とうとう島のごく近くまでついて来た。

島へ上って見ると、ちょうど、ジャボール公学絞の補習科の生徒がコプラの採取作業をやっている。増産運動の一つなのだ。島内を一巡して見たが、島中、椰子と蛸樹と麺麭樹とがギッシリ密生している。熟した麺麭の果が沢山地上に落ち、その腐っているのへ蠅が真黒にたかっている。側を通る我々の顔にも手にもたちまちたかってくる。とても堪らない。途で一人の老婆が麺麭の実の頭に穴を穿ち、八つ手に似た麺麭の葉を漏斗代りに其処へ突込み、上からコプラの白い汁を絞って流し込んでいた。こうして石焼にすると、全体に甘味が浸みこんでいて大変旨いのだそうである。

支庁の人の案内でマーシャルきっての大酋長カブアを訪ねた。カブア家はヤルートとアイリンラプラプとの両地方に跨がる古い豪家で、マーシャル古譚詩の中にはしばしば出て来る名前だそうである。

瀟洒たるバンガロー風の家だ。入口に、八島嘉坊と漢字で書いた表札が掛かっていて、ヤシマカブアと振り仮名が附けてある。この地方の風と見えて、廚房だけは別棟になっているが、それが四面皆竪格子で囲んだ妙な作りである。