Clásicos japoneses con furigana
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ばけものばなし
岸田劉生随筆集
岸田 劉生
Lee 岸田劉生随筆集 (ばけものばなし) de 岸田 劉生 (きしだりゅうせい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 15.344 caracteres · 30 pantallas
を持す意力の弱い人、一、甚だしく遊戯的気分の多い人、一、話の興味のために自己を偽る人、一、甚だしく対他的興味の強い人、一、芝居気のある人、一括していえば性格の弱い人が多いと思える。つまり才子風の人が多いと思う。
だから、御化けの話を好む人は大てい、意地の悪くない、多少他人に対して臆病な、好人物が多い。これに対して、化物はないという方の人間にはどうかすると、意志の強い、他人が少しは嘘と知りつつも面白さに引かれて怪談でもしている時に、その嘘の方を少し大げさににくみ、興味に遊んでいる方を楽しまない底の意地の悪さがある。つまり昔の堅人とか、水野越前守式の人にはそういうところがある。しかし何といっても、化け物は無いという方の人物にはしっかりしたところのある事は争われない。
君子というものは水野越前式な他人をゆるさない底のものではないが、しかし、和して同せず、真を愛し、嘘をいやがり、そういう感情的な事よりも理性を重んずるから、勢、お化けの談などはしなくなる。
ましてそれが人心を迷わす、昔時にあってはこれを一つのいましめとしたのは正に当を得た事で、この一言の中には這般の消息が感じられるように思え、孔子様を今更深い主観を持った人だと感心する次第である。