Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
あらし
嵐
島崎 藤村
Lee 嵐 (あらし) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 54.007 caracteres · 108 pantallas
「叔父さん、ごめんなさいよ。」
と言って、姪は幾人もの子供を生んだことのある乳房を小さなものにふくませながら話した。そんなにこの人は気の置けない道づれだ。
「そう言えば、太郎さんの家でも、屋号をつけたよ。」と、私は姪に言ってみせた。「みんなで相談して田舎風に『よもぎや』とつけた。それを『蓬屋』と書いたものか、『四方木屋』と書いたものかと言うんで、いろいろな説が出たよ。」
「そりゃ、『蓬屋』と書くよりも、『四方木屋』と書いたほうがおもしろいでしょう。いかにも山家らしくて。」
こんな話も旅らしかった。
甲府まで乗り、富士見まで乗って行くうちに、私たちは山の上に残っている激しい冬を感じて来た。下諏訪の宿へ行って日が暮れた時は、私は連れのために真綿を取り寄せて着せ、またあくる日の旅を続けようと思うほど寒かった。――それを嫂にも着せ、姪にも着せ、末子にも着せて。
中央線の落合川駅まで出迎えた太郎は、村の人たちと一緒に、この私たちを待っていた。木曾路に残った冬も三留野あたりまでで、それから西はすでに花のさかりであった。水力電気の工事でせき留められた木曾川の水が大きな渓の間に見えるようなところで、私はカルサン姿の太郎と一緒になることができた。