Clásicos japoneses con furigana
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ひらがげんないとりものちょう
平賀源内捕物帳
久生 十蘭
Lee 平賀源内捕物帳 (ひらがげんないとりものちょう) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 16.946 caracteres · 34 pantallas
酒も飲まず、実体な男というきり、くわしいことは存じませんです」
「植亀の方は、どういうんです」
「これは里春の弟子というよりも、むしろ師匠格。吉原の男芸者、荻江里八の弟子で、気が向くと茶を飲みに行くくらいのもの。ほかの狼連とはすこしちがうんです。庭師のほうもいい腕で、黒田さまの白鶴園を一人で取仕切ってやったくらいの男なんです」
「じゃア、最後の佐渡屋の忰のほうをひとつ」
「定太郎は佐渡屋の相続人なんですが、親父はすこし思惑をやり過ぎるんで、この節、だいぶ火の車で、こりゃまア、世間の評判だけでしょうが、あわや店仕舞いもしかねないほどの正念場ということです。……今度結城の織元で、鶴屋仁右衛門といって下総一の金持なんですが、その姉娘と縁組ができ、結納がなんでも三千両とかいう話。この娘が見合かたがたお祭見物に江戸へ出てきて二、三日前から佐渡屋に泊っているんだそうです」
「なるほど。……それで、定太郎と里春はいったいどんな経緯になっているんです。何か入組んだことでもあるのじゃありませんか」
折目高に袴を穿いた、尤もらしい顔つきをした方が、甚兵衛に代って、
「この方は相模屋さんが、よくご存じないようだから、わたくしが代って申しましょう。