Clásicos japoneses con furigana
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こううんのほくろ
幸運の黒子
海野 十三
Lee 幸運の黒子 (こううんのほくろ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 2913 caracteres · 6 pantallas
「そりゃ本当かい」
半平は問い返さずにはいられなかった。
「神龍子の言うことだもの、絶対に信用が置けるさ」
友人は半平の懐疑を嘲るように言った。
「それでも、五分間ほどこのまま安静にしていてください」
院長は注射器とアンプルの殻とを、看護婦に手渡しながら言った。
「最初のうちは、どうしても注射の反応は強いですよ。まだ二回目だからな。では、お静かに」
そう言って、院長は部屋を出ていった。あとには看護婦が残って、手術器械をカチャカチャと片づけているばかりだった。
「あ、そんなに――」
頓狂な声を上げて、看護婦が飛んできた。
「お動きになってはいけません。痛みますか。もし……」
目を閉じていた半平の顔のあたりに、若い女の体臭がむんむん匂ってきた。彼は昂奮で締めつけられるようだった。狡く目を閉じたまま、嗅覚で若い看護婦の全身を舐めまわしている半平であった。
「声を出しちゃ、いけませんよ」
看護婦の熱い呼吸がいきなり半平の耳もとでしたかと思うと、彼の一方の手首はぎゅっと握られてしまった。
「これを、あとでお読みになってください!」
「※(感嘆符疑問符、1-8-78)」
半平はことの意外に驚いて、看護婦の顔を見上げた。